り☆birth彼女♪
第24話
あー!!


ホントバカだ…


部屋で俯く私


別にレンジが悪いわけじゃないのに…


マイコちゃんに誘われて2人で部活の作業をしたってだけなのに…


それに、あの様子じゃ何も無かっただろうし…


でも、我慢出来なくて思わず席から立っちゃった…


可愛くないよな…私…


付き合ってもないのに嫉妬しちゃって…


バカみたい…


私は自分の取った行動を激しく後悔する


レンジ…さすがにムッとしたかな…


ご飯も残しちゃったし…





つーか…ご飯あまり食べなかったからお腹空いたわ…


空腹が抑えきれず、私は台所に向かう


クッキーが確かあったわよね…あら?


台所にはお皿が1つ


そして、メモ書き


[お腹空いたら食べてね]


…レンジ……私の事お見通しなんだな…


お皿には焼きそばが盛ってあった


変に気を使わせちゃったな…


…?


メモ書きにはまだ続きがあるわ


[今度の土曜日、お祭りだよ。部活あるけど終わったら一緒に行こうね]


そうか…お祭り…!


やった!待ちに待ってたお祭りだ!


私は心躍る


死ぬ前に約束したお祭りだ…!


そうと決まったら早速行動!


私はマコちゃんに電話する


「あ、マコちゃん?明日ヒマ?」


(んー?ヒマッちゃヒマよ〜どしたの?)


「買い物付き合ってほしいんだけどさ」


(おけ!つーか…レンジ君と行けば良いじゃん?)


「いや、アイツとじゃダメなのよ…」


(え?何買うの?ゴム?)


何故マコちゃんは下ネタに持って行くんだろう


「いや…浴衣なんだけど」


(あーはいはい!分かったわ♪)


マコちゃんは元気良く返事をして電話を切る


まだ支度金は余ってるし…


この際、浴衣を買っちゃお!



そして翌日



「うーん…どうしようかなぁ…うーん…」


朝から私はマコちゃんとショッピングモールで浴衣を選ぶ


「ナナちゃん…さっきから便秘で悩んでる人みたいよ?」


「いや…でも迷っちゃうんだよね…」


「どれで迷ってんの?」


「んと、ピンクかブルーの色で悩んでるの」


マコちゃんはブルーを浴衣を取る


「ブルーってさ、確かレンジ君が下着の色で選んだわよね?」


「え?あぁ…うん…」


「パンティからブラ、浴衣までブルーで統一すんの?」


「あー…いや…あははは♪」


実はそのつもりだったり


「ん…悪くはないけど、ナナちゃんはピンクとか白が似合うわ?1番見える服装なんだから可愛くいかなきゃ!」


「…そうかな…」


「そーよ!軍隊じゃあるまいし、色を統一させ過ぎたら引かれるかもしれないわよ?」


そか…そうだよな…


私はマコちゃんの言う通り、薄いピンク色の浴衣を買う事にする


そして、マコちゃんに連れられ近くの喫茶店に入る


「いーの?買い物付き合わせた上に奢ってもらっちゃって…」


「いーのいーの!私高校生だからバイトしてるしね〜」


マコちゃんバイトしてるんだ…


「つーかさ…やっぱり良く考えると生き返るってフツーあり得ないわよね?」


ドキッ!


「そ…そうかな…あははは♪」


「まぁ…私の判断基準は楽しいか楽しくないかだからね…細かい事は気にしないけど」


「う…うんうん!それが良いわ!」


「でも、ナナちゃんのお骨ってどーなってんの?」


う…実は私も良く分かってない…


「まだお墓にあんの?」


「あーいや…私も良く分かんないんだよね…あはははー♪」


マコちゃんはアイスコーヒーをカラカラとかき混ぜる


「ふふふ♪ま、世の中分かんない事がたくさんあるから面白いからね…ま、良いわ!」


「あ、ケーキ来たよ!」


店員さんがケーキを持って来てくれた


「まぁ…ナナちゃんが生き返って嬉しいんだけどさ、困ったわ…」


マコちゃんはケーキにフォークを入れながら呟く


「え?困る?」


な…何でだろう…?


「ナナちゃんがいなかったらレンジ君、私がもらおうとと思ってたし」


「えー!?だ…だってマコちゃんはレンジは従姉妹じゃんよ…」


「あら?従姉妹でも結婚出来んのよ?中出しOKなのよ!!」


「ちょ…中出しって大声で言わないでよ…!」


「いやー惜しいわ…あれだけ炊事、洗濯諸々完璧な男子って他にいないわ…」


「…マコちゃんも…レンジが好きなの?」


マコちゃんはまたアイスコーヒーのグラスをかき混ぜる


「んー…実際わかんないわ…レンジ君はこう…弟みたいな存在だしね」


「マコちゃん相手じゃ敵わないよ…」


「あははは♪まさか!ナナちゃんからレンジ君を取ったりしないわ?」


マコちゃんは踏ん反り返って笑い飛ばす


「レンジ君にとってもナナちゃんが良いだろうし…ね?」


「うん…ありがとう…!」


「でも、約束して?」


約束…一体何だろう


「早く付き合う事…それに絶対に別れちゃダメよ?別れたら泣いて暴れるからね!」


「う…うん!」


その後はマコちゃんと楽しくお喋りをして、1日充実した日だった


早く…


告白しなきゃ…!


それに、レンジはもうすぐ…










< 24 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop