り☆birth彼女♪
第29話
虫の音が聞こえる
レンジと私は2人で家に向かって歩く
近道という事で農道のあぜ道を2人でゆっくり歩く
辺りには何も無い
たまに農作業小屋がいくつかあるだけだ
「はぁ…楽しかったね♪」
「うん…最初はアンタと2人だと思ったけどやっぱり大勢の方が楽しかったわ」
…まぁ…実の所は2人きりの方が良かったけど
「そーいやさ、アンタ何で線香花火好きなの?」
「ん…?」
レンジが空を見上げる
空には夏の星がたくさん煌めいて私達を照らしていた
「……実はさ…僕、母さん死んじゃったじゃん?」
「…あぁ…そうね…」
「でも、不思議と記憶があるんだ」
記憶…?
「多分母さんが元気だった頃…母さんと父さんと僕で花火やった記憶」
…レンジのお母さんはレンジが小さい時に亡くなった
だから相当幼い時の記憶だろうな
「僕はまだ小さいから派手な花火は危ないって…でも母さん、線香花火を持たせてくれたんだ」
「…へぇ…」
「あの…小さくても一生懸命光るのが何か好きでさ…なんか、小さな力でも綺麗な光を放つ事は出来るって言うのかな?」
「…アンタ詩人ね…」
レンジってたまにこういう事を口に出すんだよな
…まぁ…私はそういうレンジが好きだけど
「あはは……なんかごめんね…ナナちゃん…両親いないのに」
「ん?あぁ…ま、私は最初からいないみたいなもんだから…別に辛くないわ」
少し、風がすり抜ける
サラサラと田んぼの稲が歌を歌う様に揺れる
「なんつーか…私は…別に寂しくはなかったし」
「なんで?」
レンジが私を覗き込む
「そ…そりゃ…施設の友達もいたし…あ…アンタが…レンジがいてくれたし…」
「そっか…僕もそうだな…ナナちゃんがいてくれたから…寂しくなかったよ」
レンジが優しい眼差しを私に向ける
「まぁ…ナナちゃんが死んじゃった後は寂しかったけど…」
「…寂しかった…どのくらい?」
「…ん〜…あの時は世界が終わるみたいな感じだったな…」
私が死んだ後のレンジの様子はマコちゃんから聞いたけど…
「でも、私はこうやって生き返ったじゃん?」
レンジはまた空を見上げる
「うん…凄く嬉しかった…!また、世界が動き出したって感じがしてさ…」
ドキリと私の胸が高まる
なんか……
良い雰囲気になってきた…
……こ…告白…しちゃおうかな…!
いや……するべきだ!
「……レンジ……!」
私が立ち止まると、レンジも立ち止まる
そして、私とレンジは対面する…
レンジと私は2人で家に向かって歩く
近道という事で農道のあぜ道を2人でゆっくり歩く
辺りには何も無い
たまに農作業小屋がいくつかあるだけだ
「はぁ…楽しかったね♪」
「うん…最初はアンタと2人だと思ったけどやっぱり大勢の方が楽しかったわ」
…まぁ…実の所は2人きりの方が良かったけど
「そーいやさ、アンタ何で線香花火好きなの?」
「ん…?」
レンジが空を見上げる
空には夏の星がたくさん煌めいて私達を照らしていた
「……実はさ…僕、母さん死んじゃったじゃん?」
「…あぁ…そうね…」
「でも、不思議と記憶があるんだ」
記憶…?
「多分母さんが元気だった頃…母さんと父さんと僕で花火やった記憶」
…レンジのお母さんはレンジが小さい時に亡くなった
だから相当幼い時の記憶だろうな
「僕はまだ小さいから派手な花火は危ないって…でも母さん、線香花火を持たせてくれたんだ」
「…へぇ…」
「あの…小さくても一生懸命光るのが何か好きでさ…なんか、小さな力でも綺麗な光を放つ事は出来るって言うのかな?」
「…アンタ詩人ね…」
レンジってたまにこういう事を口に出すんだよな
…まぁ…私はそういうレンジが好きだけど
「あはは……なんかごめんね…ナナちゃん…両親いないのに」
「ん?あぁ…ま、私は最初からいないみたいなもんだから…別に辛くないわ」
少し、風がすり抜ける
サラサラと田んぼの稲が歌を歌う様に揺れる
「なんつーか…私は…別に寂しくはなかったし」
「なんで?」
レンジが私を覗き込む
「そ…そりゃ…施設の友達もいたし…あ…アンタが…レンジがいてくれたし…」
「そっか…僕もそうだな…ナナちゃんがいてくれたから…寂しくなかったよ」
レンジが優しい眼差しを私に向ける
「まぁ…ナナちゃんが死んじゃった後は寂しかったけど…」
「…寂しかった…どのくらい?」
「…ん〜…あの時は世界が終わるみたいな感じだったな…」
私が死んだ後のレンジの様子はマコちゃんから聞いたけど…
「でも、私はこうやって生き返ったじゃん?」
レンジはまた空を見上げる
「うん…凄く嬉しかった…!また、世界が動き出したって感じがしてさ…」
ドキリと私の胸が高まる
なんか……
良い雰囲気になってきた…
……こ…告白…しちゃおうかな…!
いや……するべきだ!
「……レンジ……!」
私が立ち止まると、レンジも立ち止まる
そして、私とレンジは対面する…