り☆birth彼女♪
第4話
「さて!主要なメンバーが揃ったし、始めるわよ!」
部長が僕らに号令をかける
「主要って…これで全員ですよ?」
「まぁまぁ!その辺りは気にしないで!我が部は一応、強豪の部なんですから!」
そう、僕らの部活は市内や県内でも強豪…らしい
そして、一体どんな部活なのか
朗読部である
短編の小説や童話、絵本まで朗読する材料は多岐に渡る
まぁ…かなりマイナーなジャンルではあるし、実の所、市内や県内で朗読部があるのはウチだけ
でも、僕らの住むこの地域は昔から演劇が盛んな地域で演劇部はたくさんある
その演劇のコンクールに参加をして、毎回必ず入賞するんだ
「結果を残してるのはこの学校でウチだけだからね…だから強豪!分かった?」
部長がボールペンをふりふりしながら威張る
「まぁ会長として、他の部も結果は出して欲しいけどあれじゃあねぇ…」
グラウンドで汗を流す野球部
しかし、途中からサッカーやバスケをやり出す不真面目な姿を良く目にする
「あんなんだからウンコみたいな結果しか出せないのよ…毎回1回戦コールド負けよ?泣きたくなるわ」
「まぁまぁマナミ…愚痴らない愚痴らない…それに女の子なんだからウンコとか言わないの」
喜多見先輩が部長をなだめる
「そね…まぁこないだのコンクールも、見事に金賞だったし、みんなの実力も申し分無かったわ」
少し前に行われた、コンクールの総括を始める
「そして、分かってるわよね?次の舞台…」
「文化祭ね」
喜多見先輩が資料に目を通しながら発言する
「そう…コンクールなんかは目や耳の肥えた連中が見に来るのもあって、緊張はするけど、彼らは真面目に観覧してくれるわ」
喜多見先輩を始め、みんなは部長の話を真面目に聞く
「でも、今度は…まぁ、毎年やってるんだけど…身内が相手…しかも素人、中には私達を小馬鹿にしてる奴らもいるわ」
「そうね…」
喜多見先輩が同意する
「いや…私はね、身内で、小馬鹿にしてる奴らをアッと言わせたいの…」
「でも部長を馬鹿にしてる人なんてこの学校じゃそうそういませんよ?」
マイコちゃんが意見する…それに喜多見先輩が答える
「あのね、マイコ…マナミは馬鹿にされてなくっても、あなた達は違うわよ?」
「そう…どのみち、文化祭が終われば私とランは引退…そしてすぐに卒業…残されるのはあなた達3人なのよ?」
「はぁ…」
マイコちゃんが頷く
「どのみち、自慢じゃないけど今は私の威厳があるからこの部は存続出来てるみたいなもんよ?人数だけ言えば弱小…ギリギリな数なわけ」
「だから、生徒含め教師達にも私達の実力を見せつけなきゃダメなのよ…残されるあなた達の為にもね」
喜多見先輩が僕達2年を見つめる
「朗読部ここにありってやつを見せつけないとね!」.
部長がパシンとペンを手で叩く
「分かりました…」
僕達2年は同時に頷く
「で、早速なんだけど、文化祭で発表する題材…分かってるわよね?」
そう…朗読部の古くからのしきたり…文化祭の題材は部員達で全て創作する
「まぁ毎年これは頭を悩ませてるんだけど…それを皆で作りたい訳…私も作家じゃないし、難しいと思うわ…だから、参考になる題材は使用したいと思うの」
「だから各自、次の部活までに参考資料を持って来なさい」
喜多見先輩が補足する
「参考って…何でも良いんですか?」
ノブアキが質問する
「まぁね!エロ本とかエロ小説持って来たらぶっとばすけど」
参考資料か…探すのは図書館かなやっぱり
そして、部活はコンクールの細かい総括に入る…
2時間は経っただろうか…
「よし!今日は終わり!」
部長の号令と共に部活が終わる
「お疲れ座でした〜」
みんな、荷物をまとめて帰り支度をする
「レンジ!帰りにタコ焼き食おうぜ♪」
ノブアキが買い食いを誘ってくる
「やだよこの暑いのに…なんでそんな熱いの食べんのさ…」
「いいじゃんかよ〜」
「待ちなさいノブアキ君」
「は…はい?」
「君は居残り…まだお説教が残ってるのよ?」
部長がボールペンを教鞭の如くペシペシと叩き始め、遅刻のお説教が始まる
「君ね、普段の登校は無遅刻のクセに何で部活には遅刻すんの?」
さすが部長…ノブアキの普段の事まで把握をしてる…
「いや…えへへ♪」
「また笑う!何?君はマゾなの?」
…長くなりそうだ…
お昼食べれるかな?
そして、ノブアキは罰として部室を掃除する事に
しかも僕まで道連れに…
「ったく…なんで僕まで…」
「まぁまぁ!ジュースおごったじゃねぇか」
ノブアキがサラッと言う
「お昼食べそびれちゃったよ」
時刻は午後3時…
昼と言うよりはオヤツになってしまう
「てかさ、ノブ…最近ワザと遅刻してない?」
僕は彼をノブと呼ぶ
「…え?分かる?」
「ダメじゃんか…ワザとじゃ…」
「いや、だって部長に怒られたいし♪」
「…は?」
「いやー部長ってさ、脚綺麗だよなぁ…踏んでくんないかな?」
「ちょ…友達やめるよ?」
ノブは部長が好きなんだ…
でも、かなり屈折してると思う…うん
ちょっと気持ち悪い…
「レンジは好きな女子はいないのか?」
「……いないよ」
うん…いない…いなくなってしまったんだ…
ノブは中学からの友達だからナナちゃんの事は知らない
それに、なんの配慮か知らないけど、ナナちゃんが亡くなった事は公にはされてない…
小学校の中では転校という事になっている
事実を知るのは僕、マコ姉ぇ、施設の人や教師に限られる
そして、ノブとは別れてスーパーに買い物に向かう
蛍光灯やその他諸々買いに行くためだ
「おぉ…小麦粉とパン粉が特売だ!」
僕は目当ての蛍光灯をカゴに入れつつ、日曜雑貨を見て回る
「あ…レ〜ンジ君!」
肩をチョンチョンと指で突つかれる
「あ、マイコちゃん!」
「レンジ君も買い物?」
「うん!マイコちゃんもだね」
マイコちゃんも買い物カゴを持ってる…けど…中身を見て驚く
さきイカにビーフジャーキーに塩辛…?
「何?マイコちゃん晩酌するの?」
「あーこれ?えっと…お姉ちゃんにおつまみ頼まれてさ…買うの恥ずかしいのよね結構…」
お姉ちゃんがいるのか…
「酒豪でヘビースモーカーなのよ…まぁタバコとお酒はお姉ちゃんが買うけどね」
「ふーん…」
そういえばマイコちゃん学校でタバコ臭いって先生に疑われた事あったな…だからか…
「レンジ君は…今日は揚げ物かな?」
僕のカゴの中身をみるマイコちゃん
まぁ小麦粉とかパン粉が入ってるからな
「いや、今日は昨日のカレーの残りだよ…ノブのせいでお昼食べそびれちゃってさ…お腹空いたよ…」
「あーノブアキ君ねぇ…」
マイコちゃんもノブが部長が好きなのは知ってる
「怒られたいらしいよアイツ…」
「うげ…ちょっとキモいわ…」
そして僕らは買い物を済ませてスーパーの駐車場で軽く話す
「レンジ君ってさ…お父さん確か単身赴任なんだよね?」
「うん…まぁ近くに親戚がいるけどね」
「へぇ…料理とか掃除とか、自分でやってるんだ?」
「うん…まぁ料理は嫌いじゃないし、楽しいしね♪」
「そっか…凄いねぇ…今度さ…私に料理教えてくれない?」
「え…?別に構わないけど…」
何故か料理を教えてと頼んでくるマイコちゃん
(そろそろツバつけとかないと…)
「え?何か言った?」
「あ…ううん!何でもないわ!じゃあまた部活でね♪」
僕らは別れを告げ、お互いに家路につく…
はぁ…お腹減ったなぁ…
部長が僕らに号令をかける
「主要って…これで全員ですよ?」
「まぁまぁ!その辺りは気にしないで!我が部は一応、強豪の部なんですから!」
そう、僕らの部活は市内や県内でも強豪…らしい
そして、一体どんな部活なのか
朗読部である
短編の小説や童話、絵本まで朗読する材料は多岐に渡る
まぁ…かなりマイナーなジャンルではあるし、実の所、市内や県内で朗読部があるのはウチだけ
でも、僕らの住むこの地域は昔から演劇が盛んな地域で演劇部はたくさんある
その演劇のコンクールに参加をして、毎回必ず入賞するんだ
「結果を残してるのはこの学校でウチだけだからね…だから強豪!分かった?」
部長がボールペンをふりふりしながら威張る
「まぁ会長として、他の部も結果は出して欲しいけどあれじゃあねぇ…」
グラウンドで汗を流す野球部
しかし、途中からサッカーやバスケをやり出す不真面目な姿を良く目にする
「あんなんだからウンコみたいな結果しか出せないのよ…毎回1回戦コールド負けよ?泣きたくなるわ」
「まぁまぁマナミ…愚痴らない愚痴らない…それに女の子なんだからウンコとか言わないの」
喜多見先輩が部長をなだめる
「そね…まぁこないだのコンクールも、見事に金賞だったし、みんなの実力も申し分無かったわ」
少し前に行われた、コンクールの総括を始める
「そして、分かってるわよね?次の舞台…」
「文化祭ね」
喜多見先輩が資料に目を通しながら発言する
「そう…コンクールなんかは目や耳の肥えた連中が見に来るのもあって、緊張はするけど、彼らは真面目に観覧してくれるわ」
喜多見先輩を始め、みんなは部長の話を真面目に聞く
「でも、今度は…まぁ、毎年やってるんだけど…身内が相手…しかも素人、中には私達を小馬鹿にしてる奴らもいるわ」
「そうね…」
喜多見先輩が同意する
「いや…私はね、身内で、小馬鹿にしてる奴らをアッと言わせたいの…」
「でも部長を馬鹿にしてる人なんてこの学校じゃそうそういませんよ?」
マイコちゃんが意見する…それに喜多見先輩が答える
「あのね、マイコ…マナミは馬鹿にされてなくっても、あなた達は違うわよ?」
「そう…どのみち、文化祭が終われば私とランは引退…そしてすぐに卒業…残されるのはあなた達3人なのよ?」
「はぁ…」
マイコちゃんが頷く
「どのみち、自慢じゃないけど今は私の威厳があるからこの部は存続出来てるみたいなもんよ?人数だけ言えば弱小…ギリギリな数なわけ」
「だから、生徒含め教師達にも私達の実力を見せつけなきゃダメなのよ…残されるあなた達の為にもね」
喜多見先輩が僕達2年を見つめる
「朗読部ここにありってやつを見せつけないとね!」.
部長がパシンとペンを手で叩く
「分かりました…」
僕達2年は同時に頷く
「で、早速なんだけど、文化祭で発表する題材…分かってるわよね?」
そう…朗読部の古くからのしきたり…文化祭の題材は部員達で全て創作する
「まぁ毎年これは頭を悩ませてるんだけど…それを皆で作りたい訳…私も作家じゃないし、難しいと思うわ…だから、参考になる題材は使用したいと思うの」
「だから各自、次の部活までに参考資料を持って来なさい」
喜多見先輩が補足する
「参考って…何でも良いんですか?」
ノブアキが質問する
「まぁね!エロ本とかエロ小説持って来たらぶっとばすけど」
参考資料か…探すのは図書館かなやっぱり
そして、部活はコンクールの細かい総括に入る…
2時間は経っただろうか…
「よし!今日は終わり!」
部長の号令と共に部活が終わる
「お疲れ座でした〜」
みんな、荷物をまとめて帰り支度をする
「レンジ!帰りにタコ焼き食おうぜ♪」
ノブアキが買い食いを誘ってくる
「やだよこの暑いのに…なんでそんな熱いの食べんのさ…」
「いいじゃんかよ〜」
「待ちなさいノブアキ君」
「は…はい?」
「君は居残り…まだお説教が残ってるのよ?」
部長がボールペンを教鞭の如くペシペシと叩き始め、遅刻のお説教が始まる
「君ね、普段の登校は無遅刻のクセに何で部活には遅刻すんの?」
さすが部長…ノブアキの普段の事まで把握をしてる…
「いや…えへへ♪」
「また笑う!何?君はマゾなの?」
…長くなりそうだ…
お昼食べれるかな?
そして、ノブアキは罰として部室を掃除する事に
しかも僕まで道連れに…
「ったく…なんで僕まで…」
「まぁまぁ!ジュースおごったじゃねぇか」
ノブアキがサラッと言う
「お昼食べそびれちゃったよ」
時刻は午後3時…
昼と言うよりはオヤツになってしまう
「てかさ、ノブ…最近ワザと遅刻してない?」
僕は彼をノブと呼ぶ
「…え?分かる?」
「ダメじゃんか…ワザとじゃ…」
「いや、だって部長に怒られたいし♪」
「…は?」
「いやー部長ってさ、脚綺麗だよなぁ…踏んでくんないかな?」
「ちょ…友達やめるよ?」
ノブは部長が好きなんだ…
でも、かなり屈折してると思う…うん
ちょっと気持ち悪い…
「レンジは好きな女子はいないのか?」
「……いないよ」
うん…いない…いなくなってしまったんだ…
ノブは中学からの友達だからナナちゃんの事は知らない
それに、なんの配慮か知らないけど、ナナちゃんが亡くなった事は公にはされてない…
小学校の中では転校という事になっている
事実を知るのは僕、マコ姉ぇ、施設の人や教師に限られる
そして、ノブとは別れてスーパーに買い物に向かう
蛍光灯やその他諸々買いに行くためだ
「おぉ…小麦粉とパン粉が特売だ!」
僕は目当ての蛍光灯をカゴに入れつつ、日曜雑貨を見て回る
「あ…レ〜ンジ君!」
肩をチョンチョンと指で突つかれる
「あ、マイコちゃん!」
「レンジ君も買い物?」
「うん!マイコちゃんもだね」
マイコちゃんも買い物カゴを持ってる…けど…中身を見て驚く
さきイカにビーフジャーキーに塩辛…?
「何?マイコちゃん晩酌するの?」
「あーこれ?えっと…お姉ちゃんにおつまみ頼まれてさ…買うの恥ずかしいのよね結構…」
お姉ちゃんがいるのか…
「酒豪でヘビースモーカーなのよ…まぁタバコとお酒はお姉ちゃんが買うけどね」
「ふーん…」
そういえばマイコちゃん学校でタバコ臭いって先生に疑われた事あったな…だからか…
「レンジ君は…今日は揚げ物かな?」
僕のカゴの中身をみるマイコちゃん
まぁ小麦粉とかパン粉が入ってるからな
「いや、今日は昨日のカレーの残りだよ…ノブのせいでお昼食べそびれちゃってさ…お腹空いたよ…」
「あーノブアキ君ねぇ…」
マイコちゃんもノブが部長が好きなのは知ってる
「怒られたいらしいよアイツ…」
「うげ…ちょっとキモいわ…」
そして僕らは買い物を済ませてスーパーの駐車場で軽く話す
「レンジ君ってさ…お父さん確か単身赴任なんだよね?」
「うん…まぁ近くに親戚がいるけどね」
「へぇ…料理とか掃除とか、自分でやってるんだ?」
「うん…まぁ料理は嫌いじゃないし、楽しいしね♪」
「そっか…凄いねぇ…今度さ…私に料理教えてくれない?」
「え…?別に構わないけど…」
何故か料理を教えてと頼んでくるマイコちゃん
(そろそろツバつけとかないと…)
「え?何か言った?」
「あ…ううん!何でもないわ!じゃあまた部活でね♪」
僕らは別れを告げ、お互いに家路につく…
はぁ…お腹減ったなぁ…