り☆birth彼女♪
第45話
「ただいまー!」
部長と話をした後
僕はすぐに家に戻ってきた
そして、すぐにナナちゃんの部屋に向かい、ノックをする
(何?)
「お腹空いたでしょ?今日は早く帰れると思って作り置きしなかったからさ」
(別に…)
「今日はクリームシチュだよ!一緒に作ろ?」
すると、部屋のドアがゆっくりと開く
「…うん…」
クリームシチューの様な夕飯には目がないのか
おずおずと部屋から出てきたナナちゃん
そして、2人で夕飯の支度を始める
「ナナちゃん、野菜切ってくれる?」
「…うん…分かった」
黙々と野菜を切るナナちゃん
「んで…お鍋貸して?」
「分かった」
ナナちゃんはお鍋を僕に渡す為、キッチンの戸棚を開ける
「ねぇナナちゃん?」
「…ん?何?」
「部活…楽しい?」
「…うん…まぁ…」
ナナちゃんは僕に目を合わせてくれないまま頷く
そして、僕は意を決する
「……僕は…楽しくないな…」
「…え?」
正直な気持ちを言おう…
こう決めた僕はナナちゃんにとって辛辣な言葉を投げかける
「……な…何で…?」
「だって…ナナちゃん…冷たいし」
「…!!」
ナナちゃんの動きが止まる
「僕…前みたいにナナちゃんと笑って登校したい、部活に行きたい…!」
俯いたままのナナちゃん
「僕……文化祭成功させたい一心で練習してきたけど……それって…違ったよね」
「違う…?」
「だって僕だけ頑張ったって…意味無いじゃん…ナナちゃんだって巻き込まなきゃいけなかったんだ」
「…部長に言われたの?」
ナナちゃんはソッポを向いたまま僕に聞く
「…正直言うと…そうだけど…」
「そか…」
ナナちゃんは戸棚からお鍋を取り出す
—ゴチン!—
「あ痛ぁっ!!」
お鍋で頭を叩かれた…!
「はい…お鍋!!」
僕にお鍋を渡すナナちゃん
痛い……!
このお鍋結構重たいのに…
僕はナナちゃんの顔を見る
…目が赤い…
「泣いてるの?」
「は、はぁ!?泣いてなんかないわよ!!」
「いや…目が赤いし」
「泣いてませんったら泣いてません!!」
今度は包丁を持って構えるナナちゃん
「いや!それはシャレにならない!流血の事態になるから!」
「…くふ…!…ふふふ♪参ったかしら?」
「うん!参った!参った!だからやめて!」
「くふふ♪…うふふ!」
笑うナナちゃん
「あはは…♪」
僕もつられて笑う
ナナちゃんは包丁をキッチンの流しに置く
そして、ナナちゃんは俯く
「…私こそ…ゴメンね…」
俯いたまま謝ってくるナナちゃん
「え?何で?」
「だって、ここ最近…冷たいっていうか…つっけんどんな態度だったし…」
「あ、いや…ううん…」
「ゴメンね……」
「ううん!ほら!晩ご飯作ろう!」
「…うん!」
ニッコリと笑い、頷くナナちゃん
ようやく…
笑顔が見れた…!
お鍋の一撃は痛かったけど
…良かった…!
そして、夕飯のクリームシチューが出来上がって2人で食べる
「つうかアンタってホント何でも作れるのね」
「何でもってわけじゃないよ?」
「いや…これじゃ女の子の私はかたなしだわ」
前の様に普通に会話をして、ご飯を食べる
「明日はお休みだし、ドリア作ろっかな!」
「ホント…凝ってるわね…」
そして夕飯を食べ終え、一休みしてる最中僕は切り出す
「ねぇ…少し練習してみない?」
「ん?何を?」
「文化祭でやる劇のさ」
「…良いの?」
「うん!」
「んじゃ、台本持ってくる!!」
駆け足で2階に駆け上がり、そして戻ってくるナナちゃん
そして、練習を始める
「私はあなたの事が好き…好きなの!」
ナナちゃんが主人公の女の子のライバル役のセリフを言う
「そんな事言われても…僕には好きな人がいるんだ…困るよ!」
「…だったら……その女がいなくなっちゃえば良いのよね?」
ナナちゃんが演じる役はとてつもなくメンヘラな女の子
主人公の女の子を亡き者にしようとまでする結構恐ろしい女の子だ
「とりあえず、今日はここまでにしようか?」
「はふー…!疲れたぁ!」
ナナちゃんはソファにうつ伏せに倒れこむ
「…ナナちゃん…スカートなんだから…」
倒れ込んだ拍子にスカートが捲れ上がってしまってる
ピンクだ…
「ん?あー…まぁ別にアンタだし…サービスよ♪」
「あのね…丸見えなんだけど」
「ふふーん♪興奮したかしら?」
「……興奮するよ?触るよ?」
「え?マジで?」
ナナちゃんは慌ててスカートを直す
「まったく…でもさ、どう?ナナちゃんの役って」
するとナナちゃんは起き上がる
「んー…なんかさ、この女の子の気持ちは分かるのよね…」
ナナちゃんは台本をペラペラ捲りながら呟く
「分かるの?」
「うん…だって、好きな人を取られたくない気持ちって男の子だってあるでしょ?」
「…確かにそうかも」
確かにそうだ
でも…
それはナナちゃんに好きな人がいるって事なのかな?
「誰だってこういう想いは持ってると思うのよね…ただこの女の子は行き過ぎっていうかさ…」
「…ナナちゃんは…好きな人…いるの?」
「え?」
ビクンとなるナナちゃん
「…い…いたら、どうすんのよ…?」
「いや…ちょっと聞いてみただけ…」
するとナナちゃんは立ち上がる
「……いるわよ」
…!!
「何目が飛び出そうに見開いてんのよ…」
「あ…いや…ゴメン…」
「私だってね!女の子なんだからね!」
「ごめん…」
「つか、私が好きな人…気になるの?」
…うーん…それって気になるって言わないといけない感じ?
「ジーッ」
僕を見つめるナナちゃん
どうやら気になるって答えを待ってるみたいだ
「んー…気になるよ」
「へぇ…」
満足そうなナナちゃん
「じゃあ教えてあげるわ」
え?
そんな簡単に教えるの?
僕はナナちゃんの言葉を待つ
「…同じクラスの人」
「うんうん…」
同じクラス…
という事は、僕にも当てはまるんだよな
「……」
何故か沈黙のナナちゃん
「で?…次は?」
「は?ここまでなんだけど」
「え?」
「ぜ、全部教える訳ないでしょ?」
「え?何それ…ほとんど教えてない様なもんじゃん…」
「いーの!」
ナナちゃんは何故か笑顔で威張る
…なんだ…
余計に気になるじゃないか…
でも…
僕の可能性だってあるわけだし…
少しは期待して良いのかな…
部長と話をした後
僕はすぐに家に戻ってきた
そして、すぐにナナちゃんの部屋に向かい、ノックをする
(何?)
「お腹空いたでしょ?今日は早く帰れると思って作り置きしなかったからさ」
(別に…)
「今日はクリームシチュだよ!一緒に作ろ?」
すると、部屋のドアがゆっくりと開く
「…うん…」
クリームシチューの様な夕飯には目がないのか
おずおずと部屋から出てきたナナちゃん
そして、2人で夕飯の支度を始める
「ナナちゃん、野菜切ってくれる?」
「…うん…分かった」
黙々と野菜を切るナナちゃん
「んで…お鍋貸して?」
「分かった」
ナナちゃんはお鍋を僕に渡す為、キッチンの戸棚を開ける
「ねぇナナちゃん?」
「…ん?何?」
「部活…楽しい?」
「…うん…まぁ…」
ナナちゃんは僕に目を合わせてくれないまま頷く
そして、僕は意を決する
「……僕は…楽しくないな…」
「…え?」
正直な気持ちを言おう…
こう決めた僕はナナちゃんにとって辛辣な言葉を投げかける
「……な…何で…?」
「だって…ナナちゃん…冷たいし」
「…!!」
ナナちゃんの動きが止まる
「僕…前みたいにナナちゃんと笑って登校したい、部活に行きたい…!」
俯いたままのナナちゃん
「僕……文化祭成功させたい一心で練習してきたけど……それって…違ったよね」
「違う…?」
「だって僕だけ頑張ったって…意味無いじゃん…ナナちゃんだって巻き込まなきゃいけなかったんだ」
「…部長に言われたの?」
ナナちゃんはソッポを向いたまま僕に聞く
「…正直言うと…そうだけど…」
「そか…」
ナナちゃんは戸棚からお鍋を取り出す
—ゴチン!—
「あ痛ぁっ!!」
お鍋で頭を叩かれた…!
「はい…お鍋!!」
僕にお鍋を渡すナナちゃん
痛い……!
このお鍋結構重たいのに…
僕はナナちゃんの顔を見る
…目が赤い…
「泣いてるの?」
「は、はぁ!?泣いてなんかないわよ!!」
「いや…目が赤いし」
「泣いてませんったら泣いてません!!」
今度は包丁を持って構えるナナちゃん
「いや!それはシャレにならない!流血の事態になるから!」
「…くふ…!…ふふふ♪参ったかしら?」
「うん!参った!参った!だからやめて!」
「くふふ♪…うふふ!」
笑うナナちゃん
「あはは…♪」
僕もつられて笑う
ナナちゃんは包丁をキッチンの流しに置く
そして、ナナちゃんは俯く
「…私こそ…ゴメンね…」
俯いたまま謝ってくるナナちゃん
「え?何で?」
「だって、ここ最近…冷たいっていうか…つっけんどんな態度だったし…」
「あ、いや…ううん…」
「ゴメンね……」
「ううん!ほら!晩ご飯作ろう!」
「…うん!」
ニッコリと笑い、頷くナナちゃん
ようやく…
笑顔が見れた…!
お鍋の一撃は痛かったけど
…良かった…!
そして、夕飯のクリームシチューが出来上がって2人で食べる
「つうかアンタってホント何でも作れるのね」
「何でもってわけじゃないよ?」
「いや…これじゃ女の子の私はかたなしだわ」
前の様に普通に会話をして、ご飯を食べる
「明日はお休みだし、ドリア作ろっかな!」
「ホント…凝ってるわね…」
そして夕飯を食べ終え、一休みしてる最中僕は切り出す
「ねぇ…少し練習してみない?」
「ん?何を?」
「文化祭でやる劇のさ」
「…良いの?」
「うん!」
「んじゃ、台本持ってくる!!」
駆け足で2階に駆け上がり、そして戻ってくるナナちゃん
そして、練習を始める
「私はあなたの事が好き…好きなの!」
ナナちゃんが主人公の女の子のライバル役のセリフを言う
「そんな事言われても…僕には好きな人がいるんだ…困るよ!」
「…だったら……その女がいなくなっちゃえば良いのよね?」
ナナちゃんが演じる役はとてつもなくメンヘラな女の子
主人公の女の子を亡き者にしようとまでする結構恐ろしい女の子だ
「とりあえず、今日はここまでにしようか?」
「はふー…!疲れたぁ!」
ナナちゃんはソファにうつ伏せに倒れこむ
「…ナナちゃん…スカートなんだから…」
倒れ込んだ拍子にスカートが捲れ上がってしまってる
ピンクだ…
「ん?あー…まぁ別にアンタだし…サービスよ♪」
「あのね…丸見えなんだけど」
「ふふーん♪興奮したかしら?」
「……興奮するよ?触るよ?」
「え?マジで?」
ナナちゃんは慌ててスカートを直す
「まったく…でもさ、どう?ナナちゃんの役って」
するとナナちゃんは起き上がる
「んー…なんかさ、この女の子の気持ちは分かるのよね…」
ナナちゃんは台本をペラペラ捲りながら呟く
「分かるの?」
「うん…だって、好きな人を取られたくない気持ちって男の子だってあるでしょ?」
「…確かにそうかも」
確かにそうだ
でも…
それはナナちゃんに好きな人がいるって事なのかな?
「誰だってこういう想いは持ってると思うのよね…ただこの女の子は行き過ぎっていうかさ…」
「…ナナちゃんは…好きな人…いるの?」
「え?」
ビクンとなるナナちゃん
「…い…いたら、どうすんのよ…?」
「いや…ちょっと聞いてみただけ…」
するとナナちゃんは立ち上がる
「……いるわよ」
…!!
「何目が飛び出そうに見開いてんのよ…」
「あ…いや…ゴメン…」
「私だってね!女の子なんだからね!」
「ごめん…」
「つか、私が好きな人…気になるの?」
…うーん…それって気になるって言わないといけない感じ?
「ジーッ」
僕を見つめるナナちゃん
どうやら気になるって答えを待ってるみたいだ
「んー…気になるよ」
「へぇ…」
満足そうなナナちゃん
「じゃあ教えてあげるわ」
え?
そんな簡単に教えるの?
僕はナナちゃんの言葉を待つ
「…同じクラスの人」
「うんうん…」
同じクラス…
という事は、僕にも当てはまるんだよな
「……」
何故か沈黙のナナちゃん
「で?…次は?」
「は?ここまでなんだけど」
「え?」
「ぜ、全部教える訳ないでしょ?」
「え?何それ…ほとんど教えてない様なもんじゃん…」
「いーの!」
ナナちゃんは何故か笑顔で威張る
…なんだ…
余計に気になるじゃないか…
でも…
僕の可能性だってあるわけだし…
少しは期待して良いのかな…