エンジョイッ!!
「おいであります。何で気にしてないんでありますか?」

女がオレの上からどいたのでオレは起き上がりながら(やっとだぜ)聞いてみた。

「ん?あーそれは大人の事情?」

女は笑いながら答えた。最後は疑問系だったが。

「なんだよそれであります。答えになってないであります。」

相変わらず語尾は直らないが、とにかく聞いた。分からないことだらけだ。
なにしろここには女とオレ以外いないのだから。

「んー……あああっ!!そっか。ここ初めてだったのね。オレ?(笑)」

「ちょっと待てであります。オレは名前じゃないであります!!」

かなりひどいことを言い出したので慌ててストップを掛けた。

「じゃぁどういえばいいの?あんたとか?」

「どっどういうことでありますか?」

衝撃事実が出てきた。オレ名前ないのか?

「どういうことも何も、あんた自分の名前分かるの?」

へ??オレの名前……?
あれ???わかんないぞ。どういうことだ?

「分からないであります。」

「でしょうね。」

「??」
意味が分からん。

「分かってないって顔ね。名前のことを説明する前にここがどこなのか説明するわね。」

待ってました!!その言葉。パチパチ。
しかし、喜んだのはつかの間だったことに気が付いていなかった。説明を聞いているうちに青ざめていることも。

「嬉しいのね。やっぱり自分がどこにいるのか分からないと不安よね。じゃぁここがどこか説明するわ。」

女性:「ここは、あんたが今までいた場所とは違うわ。次元そのものが。ここは、作者と登場人物…ここではキャラクターというけど、が会話できる世界なの。ここで疑問に思うでしょ。作者とはなにか。登場人物とは何か。それはね、作者というのは小説とかし、漫画を書いてる人のことを言うの。ここでは小説の作者の事を指すわ。そして登場人物はもう分かってると思うけど、小説に登場する人のことよ。」
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