【完】甘い香りに誘われて 3 極道若頭×やんちゃな姐さん
少しすると
「あれ、藤堂の姐さんが掃除してはるんですか。」
優しい声色の組員さんが来た。
「おはようございます。藤堂結衣と申します。お名前伺ってもよろしいですか?」
「へい。宮田脩一いいます。よろしゅうに。」
「こちらこそよろしくお願い致します。」
頭を下げると
「ゆっくりお休みになられました?」
「はい。お陰さまでゆっくりと眠れました。」
「それは、良かったですわ。」
とても優しい眼差しで微笑んだ。
掃除も終わり、私は部屋へと戻った。
他に何か手伝うことはないかと襖を全開にして家の中の動きを見ていたけれど
残念なことに何もない。