【完】甘い香りに誘われて 3 極道若頭×やんちゃな姐さん



「わかるわ。私も息子はいらないと思った。」


その言葉で私は飛び起きた。


由香里さんもまた隼を極道にはしたくないと思ったそうだ。


自分で道を選ぶことが出来るようにと大学まで進んだのに


隼が選んだのは極道。



嬉しくもあり悲しくもあったと教えてくれた。





「問題が出たらひとつひとつ解決していく。それしかないわ。極道の経験ないんだもの。」



由香里さんが私を見つめてそう呟いた。



由香里さんがいてくれて本当に良かったと思った。


私の言葉を否定せずに聞いてくれる。


由香里さんの気持ちも話してくれる。


堅気で育った由香里さんと堅気で育った私。


迷いも戸惑いもやはり同じところにあるようで、感謝してもしきれないほど偉大な母だ。



そんな母がいるのもやはり響さんがあの時に頑張ってくれたからなんだと思うとものすごく感謝した。




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