【完】甘い香りに誘われて 3 極道若頭×やんちゃな姐さん
4人目の男
「結衣ちゃん、大阪きて。」
八重さんからの元気のいい声がスマホから響いた。
「行きたいって話してたんだけど響さんも隼も忙しそうだから…。」
「大丈夫や。ちゃんと了解もらっとる。」
「わーい。」
「それにやな…。」
八重さんの話しによると、福岡からも誰か来るらしい。
「うちと藤堂組からお願いがあるよって大阪へ来てくれゆうたんや。」
八重さんはいつもの勢いのある声で教えてくれた。
「八重さん、私ルールとか良くわからないので教えていただきたいんですけど…。」
「なんや?」
「藤堂も近藤組もお願いがあるんですよね?」
「そうや。」
「お願いする方が行かないで呼ぶものなんですか?その辺りがよくわからなくて。」
「あぁ…そうか。結衣ちゃんなら自分で行きはるか。」
「ルールとかないならです。お願いは自分で行かないとダメだと思ってました。」
「ほな、また後で連絡するわ。」
八重さんはクスクス笑いながら電話を切った。