【完】甘い香りに誘われて 3 極道若頭×やんちゃな姐さん
深く考えると怖くて行けなくなりそうだった。
植木さんはその組の人たちを知っているのかと聞いたら
「知っておりやす。何度かお会いしておりやす。」
さすが植木さんだと思った。
それでもその植木さんが命を預けてくれるかと聞いてきたのだから
気を引き締めなければいけない。
そして近藤組とは兄弟の盃を交していないということも聞いた。
不仲ではないが、関東と関西では昔から見えない壁のようなものがある。
お互いがお互いをあまり好まないと言っていた。
それでも、藤堂には関西出身の人もいる。
好まない人もいれば気にしない人もいる。
それはどこの世界でも同じことだが
歴史の中でそんな風に刻まれてしまったのかもしれない。