【完】甘い香りに誘われて 3 極道若頭×やんちゃな姐さん
植木さんが町の名前を言い
運転手さんも黙って走り出した。
この時も誰も何も話さず
緊張感だけが車内の中に溢れた。
大きな門構えの屋敷の前で車が停まり
植木さんに続いてタクシーを降りた。
植木さんがインターホンを押すと厳重な門が開き
黒づくめの男が私達を迎え入れた。
藤堂と同じ和風の佇まいで
古い家屋ながら手入れが行きとどいている。
案内されるままに植木さんに続いて和室へと入った。