恋とか愛とか


「ダメですよ……」


「ん?」


「先輩、部活で倒れちゃいますよ。」


「!葵知ってるの?俺が部活やってること。」



「そ、そんなの!見たことなくてもウワサで分かります!」


「…………でもそのウワサを覚えてくれてたんだ?」


先輩がニコッて笑う。


「ぅ………………だ、だから!その……お昼……それだけじゃ足りないでしょう?わ、わ、私のどーぞ!」


私は自分のお弁当を差し出した。


「え、いやいいよ!俺は大丈夫だから!」


「ダメですっ!陸上部でしょう?体は大切にしてくださいっ!」


「っ!」


先輩の顔がほんのり赤くなった気がする。


「………………、葵はどーすんだよ。」


< 13 / 54 >

この作品をシェア

pagetop