恋とか愛とか
「優人ぉ!ずりぃーよぉ!葵ちゃん独り占めかよぉ!」
「ば、っちげーよアホ!」
「葵ちゃん!明日から俺も来ていいよね?」
「あ、はぁ…………。」
「ったく。真志………………。葵も!コイツがいるとうるせぇぞ?」
「大丈夫ですよ(笑)」
ずっと一人の私にとっては
二人がいるってことがすごく嬉しい。
「何葵……。」
下田先輩の怒り気味な声。
「へっ?」
「そんな真志がいるの嬉しいのかー。俺がいるときはそんな顔しねぇーくせに。」
「ち、違いますっ!」
「ちがくねぇーぞ。」
グイッ
突然下田先輩に腕を引っ張られる。
「えっ、」
私の髪を結く下田先輩。
「ちょ、ちょ!」
「じっとして。ぐちゃぐちゃなままじゃダメだろ。」
先輩の指が首に触れる。
「ひゃっ!」
「葵ちゃんエローい!」
高橋先輩に冷やかさる。
「っ!ご、ごめんなさい。」
「ん。出来た。」
下田先輩が私の顔を見てニコッとする。
「ぁりがとぅございます…………。」
「ん。可愛い。」
!!!
そーゆーことすぐ言うんだから…………。
赤くなった顔を見られるのが恥ずかしくて
私は下を向いた。
私…………
先輩の横にいるんだ。
ここにいていいのかな。
そんな私には
高橋先輩の驚いた顔に気づかなかった。