恋とか愛とか




「ん?俺?俺は最近はこの電車だよ。」


「えっ?」


「今年はほぼ自由登校なんだよ。」


え??

それって……秋ごろにあるやつじゃなかったっけ?


なんでこの6月に……?


「そんな顔すんなって、部活出ときゃ怒られないんだよ。俺、陸上で大学行くし。」


あ、そうなんだ………………。


「納得した?」


「ぁ、はい!」


そう答えた途端。


キキーッッ))


???!

電車が急停車した。



その弾みで先輩に身体を預けるかたちになってしまった。



「っあ、ご、ごめんなさいっ!!」


「あ、いいよ。ってか何だ?電車……」



いいよって…………?
ってか、どのタイミングで体制戻せばいいの?



それに………………


それに……
下田先輩の腕が私の身体を支えてるため…………

タイミングを失った…………



ピンポンパンポーン……


アナウンスが流れる。


『ただいま車両問題が発生いたしましたため、緊急停車いたしました。 お客様には大変ご迷惑をおかけいたしております。 』



ぱっと先輩から身体を離して
先輩を見つめる。



「……学校ますます遅れるな(笑)



「っ、で、ですね…………。」


「……………………。」



少しの間沈黙が続く。

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