恋とか愛とか
素直な気持ち


「んぁーーーーぁ、よし、飯でも食いに行くか。」



大きな伸びをして立ち上がる先輩。


私も立ち上がろうとした時。
ずっとしゃがんでたからか
足がしびれて立てない…………



いったぁ………………



「どした?…………葵?」



「ぁ、あしが……しびれました…………」



「まじかよ(笑) ほら、俺に掴まって。」


そう言って手を差し伸べてくれる。


私はその手をゆっくりと握った。



「ふぃっ、イタタタ……」



「葵はホントに面白くて可愛いな(笑)」


か、可愛い??


「か、可愛くないですっ!それに面白くもないですから!」



「ってかさ、前から思ってたけど 普段暗いの。あれ、キャラ作ってんだろ。ホントはこんな風に明るいやつなんだろ?」



ギクッ………………。



そ、それは……………………。



「葵ー。俺にはホントのこと教えろ。」





「つ、作ってます。」




「ほらなー!だと思ったわ。あれだろ?気配消しときゃなんも言われねーし、最初の友達作り失敗して馴染めなかったとかだろ?」




「な、なんで………………」



「見てれば分かる。」




「わ、私だってみんなとおしゃべりしておしゃれして恋バナとかしたいんですっ! でも…………もぅ、自分を否定することに慣れて…………肯定の仕方を忘れました。」



初めて素直な気持ちを誰かに伝えた気がする。


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