朝鮮王朝時代の用語解説集
知中枢府事(チジュンチュブサ)は、
知事(チサ)という官職名と、
中枢府(チュンチュブ)という官庁名を合わせたものです。先程と同じく、官職名の間に官庁名を挟んで呼ばれる事もあったそうです(領敦寧府事や知中枢府事に限らず)。
中枢府(チュンチュブ)とは、王命の伝達や軍に関する事等を担当した官庁。武官の最高機関とされ、実際での業務はなく事実上の名誉職として存在したそうです。
知事(チサ)とは主要官庁に置かれた正二品の官職で、名目上の責任者です。これも他の官職との兼任が基本とされていました。
調べる過程で領敦寧府事と知中枢府事が出てきましたが、ある記録では、崇禄大夫知中枢府事。と出てくるので、知中枢府事の方が有力かと思います。
崇禄大夫(スンノクテブ)は、従一品の官職で恐らく日本の感覚で言うと爵位、爵号だと思われます。朝鮮王朝時代の官職は18段階に分かれていますが、正一品~従六品まで上下で「崇禄大夫(スンノクテブ)」と「崇政大夫(スンジョンテブ)」のように上下に分けられていた為、実際には30段階に分かれていたと思われます。
どの位に就いていたかによって、崇禄大夫のような爵位を与えられたのではないでしょうか。