君をください
出逢いは告白?
.


【出逢いは告白?】




住宅街を抜けて10分程度歩くと

たどり着く場所。



そこは街灯が2つだけある他

なにも無い、ただの原っぱ。




元々は公園だったけど


遊具の老朽化がひどく

遊ぶ子どもも減ったので


数年前に全ての遊具が取り壊された。




おかけで尚更人も寄り付かず

ましてや
深夜に客人などいるはずもなく。



ここは私の一番のお気に入りの場所。



の、はずだった。


つい数秒前までは…。






深夜12時

私はいつも通りこの場合に来た。



近くの住宅街に住む私は


2歳、歳上で現在高校3年の姉である

実空(ミソラ)の長電話から逃げるために


この原っぱ(元公園)にやって来た。



実空は毎晩のように彼氏と電話していて


その甘ったるい声は

隣の私の部屋に筒抜けだ。



他所のカップルの甘々トークに

付き合う趣味は無いから



暇潰しがてら

ここに来て空を眺める。



それが私の習慣だった。




そして、いつもは私以外誰もいない

この場所に


今日はもう1人客人が来た。













< 1 / 10 >

この作品をシェア

pagetop