貴方に魅せられて
「優子今日俺んちきてー?」
杉が甘えるように言う。
優子は笑いながら頷く。

そのやりとりを苦笑いしながら見る。

「麻衣も来る?俺んち。」

涼が私の耳元でこっそり言う。
私はカッっとほっぺが
赤くなるのがわかった。
俺んち…
優子が杉の家で何をしてるのか
知ってる。
それってそういう意味だよね…

「きょ…今日はちょっと…」
私は思わず断ってしまった。

まだそんな気にはなれない。
誰かと付き合うのは涼が初めて。
キスだってしたことない。
当然その先なんて未知の世界。

…勇気がなかった。
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