貴方に魅せられて
どのくらい泣いただろう…
やがて気持ちが落ち着き
私はハンカチで涙を拭きながら
立ち上がった。

「もう、落ち着いたかい?」

優しく叔父が頭を撫でてくれる。

「…うん。ありがと護ちゃん
森山の叔父様。」

二人に頭を下げる。

叔父様は優しく微笑むと
私の肩を抱き

「しばらくは辛いと思う。
ゆっくりでいい。
焦らなくていい。」

と、言ってくれた。

「さぁ、帰ろうか。」

叔父様にそう言われ
私はコクン…と頷いた。
護ちゃんが、2人のために
とても見晴らしのいい
素敵な墓地を選んでくれた。
私たちが暮らしていた街が
一望できる墓地。
< 5 / 253 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop