貴方に魅せられて
森山邸は私が住んでいた街から
少し離れたところにある。

車に揺られながら
叔父様と会話をする。


「私よかったです。護ちゃんがいて…」

そう言うと叔父様は

「ん?」

と優しく聞き返してくれた。

「両親の事故の事を聞いた時
頭の中が真っ白で
とりあえず無意識に
護ちゃんへ電話していました。
もしお父さんにも兄弟がなくて
頼る人が他にいなかったら…
って思うとぞっとします。
そして叔父様が私を
引き受けて下さった。
ご迷惑だと思いますけど
高校を卒業するまで
よろしくお願いします。」
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