貴方に魅せられて
「あ、ショック受けてんの?」

意地悪そうに笑う翔平さん。
悔しい。でも…かっこいい…

「べ…別に。」

「高校生ってもっと遊んでる
イメージだけど。
あんた勉強しかしてないね。」

私の参考書が入った袋を
ちらっと見て言った。

「私はいい大学に入って
いい就職先を見つけて
早く自立してあの家を出ないと。
叔父様や由香里さんにも
恩返ししたいんです。」

最後敬語になった私を
軽く睨む翔平さん。

「だ…だから今は恋愛とか
してる場合じゃ
ないんで…あ…ないの。」

敬語になりかけたのを訂正した私に
満足そうな表情をした翔平さん。
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