恋愛小説は難しい
「ブフォッ!!」


お茶を吹き出した。


「うわっ!おまえ何してんだよ!」


汚ねーなほんと。
そんなことを言いながらゴソゴソと布巾を出してこちらに投げる。


だって………似合わなすぎでしょ。


たしかに顔はいい。街角100人アンケートしたら、たぶん99人がイケメンだと言うぐらいに整った顔立ちをしてる。

白磁のような肌。

生まれてこのかた染めたことがないという漆黒の髪はさらさらと触り心地がよさそう。

引き締まった体躯。

低く、艶のある声。

黒いシンプルなTシャツとジーンズをかっこよく着こなしている。

クールそうな切れ長の目。




あまりに完璧で殺意すらわいてくる。
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