やっぱり、無理。




「ちょっと!何するのっ!?」




まりあが俺をバシバシ叩き、抵抗してきた。




「あ?何するんだと?自分の女可愛がるんだよっ。」




当然のことを言い放つ。



だけど、まりあは眉間にシワを寄せた。





「悪いけど、私たち別れたんだし。今、私はジローの彼女じゃないし。」





ありえねぇ・・・。


何言ってんだ、コイツ。


つうか、さっきキスばかりか散々ヤッたじゃねぇか。





「俺は別れたつもりはないぞ?」


「浮気する男は無理なの。」


「だから、浮気じゃねぇって!!」





まりあ以外、マジ女に気がいかねぇのに、どうやって浮気すんだよ?


俺はイラついて、声を荒げた。


でも、まりあはそれに動じることもなく。


強い瞳で、俺を見た。





「じゃあ、ちゃんと、浮気じゃないって。わかるように説明して。」





それは、ゾクリとする――


あの、そそる目で、まりあはそう言ってのけた。








< 15 / 66 >

この作品をシェア

pagetop