やっぱり、無理。
「ちょっと!何するのっ!?」
まりあが俺をバシバシ叩き、抵抗してきた。
「あ?何するんだと?自分の女可愛がるんだよっ。」
当然のことを言い放つ。
だけど、まりあは眉間にシワを寄せた。
「悪いけど、私たち別れたんだし。今、私はジローの彼女じゃないし。」
ありえねぇ・・・。
何言ってんだ、コイツ。
つうか、さっきキスばかりか散々ヤッたじゃねぇか。
「俺は別れたつもりはないぞ?」
「浮気する男は無理なの。」
「だから、浮気じゃねぇって!!」
まりあ以外、マジ女に気がいかねぇのに、どうやって浮気すんだよ?
俺はイラついて、声を荒げた。
でも、まりあはそれに動じることもなく。
強い瞳で、俺を見た。
「じゃあ、ちゃんと、浮気じゃないって。わかるように説明して。」
それは、ゾクリとする――
あの、そそる目で、まりあはそう言ってのけた。