パステルデイズ


「ここら辺に住んでるわけじゃないんだろ?見たことないし。」


「そうよ。おばあちゃんの家に遊びにきたの。夏休みだからね。」



「へぇ、随分早いときに来たな。お盆くらいに帰るのか?」



「なんで?私のこと気になっちゃってるわけ??」



「あーはいはい。」


「なによ照れちゃって〜もしや私に一目惚れってやつ⁉︎」



彼の質問が少し答えにくいものだったから。


いつものように学校にいるときのようにおどけて対応した。


なるべく核心をつかれないように都合の悪い質問からはいつもおちゃらけて流してそして逃げて来た。



夏休み中ずっと、いや、これから先こちらに住むことになると思うなんて言ったらあらぬ詮索されそうだし。


「…………」


彼の綺麗な目が私を映す。


安易な表現だが吸い込まれそうな瞳をしていた。


そしてなにもかも見透かされてるような居心地悪い瞳でもある。





うまく誤魔化せなかったのか。




彼の目に私はどう映っているのだろう。
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