電車で見かけるあの子



何をするでもないけど、
内心はめちゃくちゃガッツポーズ!
なんか横から女の子特有の甘い香りするし、それも他でもないあの子なもんだから俺は本の内容なんて少しも頭に入らなかった。


でも一応読むふりはしていて、少しでも賢そうとかかっこいいとか、良い風に思ってもらいたくてぶってた。


しばらくして、彼女の降りる駅で彼女はいつものように、普通に、降りて行った。


俺の中では大事件でも彼女の中では何でもない事なんだっていうのが少し悲しかったけど、俺は大興奮だった。


< 10 / 61 >

この作品をシェア

pagetop