わたしは好きな人が二人います
ゆなに気づかれないよう、実験台の台の上に身をひそめた。
ゆなのゴニョゴニョとした独り言が聞こえる。
本当可愛いなー
ゆなとずっと二人でいたい
そんな感情に自分がビックリした。
「俺なにいってんだ…」
最近、ずっと我慢してた感情が溢れてきてる。
翔真もゆなが大好きだ。
俺にとっても翔真は大切な親友。
翔真とゆなが楽しそうにいるところを
邪魔しないようにしてきた。
俺より翔真を優先しようと決めてたのに。
そんなことを思っていると
実験台の下から顔を出したゆなは
きょろきょろと静かに教室を見渡した始めた。