地味男と地味子の㊙︎事情

「いったぁ…!」

足を押さえた時だった。

上から声がしたんだ。

低くて優しい、なんだかあったかい声。

「大丈夫?」

この時あたしは王子みたいな人を想像してたんだ。

「え、あっ、はい!」

振り返るとそこには、王子…

じゃなくて。

もっさりしたメガネ男。

いかにも隠キャラです!って感じの…

あたしなんかが、言えることじゃないけど…しかし地味。
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