16歳のママと18歳のパパ〜消えた命〜
「杏梨はどうしたいの?」
突然ママに言われた。
私が…どうしたい…
「…どうしたらいいかなんてわからない。なにをしたらいいかもわからない。
でも、産みたいの。」
それが私の精一杯の言葉だった。
「杏梨、あなたがなりたかった高校生だよ?着たかった制服だよ?
なりたいものは?
本当にそれでいいの?」
「わかってるよ。でも、産みたいの…」
高校生は一度しかできない。
制服もずっと着たかった。
憧れだった女子高生。
でも、今は何よりも、こっちが大事なの。