16歳のママと18歳のパパ〜消えた命〜
杏梨にどうするか聞かれた。
わからない。
俺は18。杏梨は16。
親が…許してくれないよな…。
「ねぇ叶都」
…生んでほしいよ、そりゃ…。
「ねえ」
「えっ、あ、なに?」
聞いてなかった。
「どうするの」
「どうするって…」
どうするって言われても。
親だろ…。
「親どうする?」
そう、言った。
「なに、親が何よりも先なの?私たちで話すんじゃないの?叶都がどう思ってるのか、聞いてないよ?言ってくれなきゃ、分からないよ」
…杏梨。
俺は自分の気持ち、杏梨に伝えてなかった…。