BlueSky~青空と太陽と、先生~
その夜……


「行って来ます」

塾に出かけた私は、宮沢さんに言われたあの一言が頭に響いて

ため息しか出てこなかった。

自転車をこぎながら「どうしよ……」

と独り言をつぶやいていた。


塾は学校の近くにあって先生を好きになってからだけど、

学校の前を通るようになっていた。


いつか先生に会えるかもしれないから――




ちょうど学校の前を通りかかった時……


2人の影を見つけた。


その影は先生と……宮沢さん。


やっぱり私は先生を好きになるなんて無理だったのかな。


涙が出そうになる。


「あっ、七瀬さん!こんな時間にどうしたの?」

宮沢さんがこっちへ駆け寄ってきた。


「塾行く途中です~」

泣くな私。こんなことぐらいで……

泣きそうな気持ちを抑えて笑顔でいた。


「おお、そうか。気いつけろよ。」

先生はそういうと職員室へ戻っていった。

嬉しさと悲しさが入り混じった変な気持ち。


「じゃあね~バイバイっ」

宮沢さんが手を振りながら先生を追っかけていった。



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