暇を持て余した諸々のあそび
シグマ:
「ミクルっ」
ミクル:
「ああお帰り。ご飯にする?お風呂にする?」
シグマ:
「ミクルにするよ」
ミクル:
「チェンジで」
シグマ:
「またーそんなことしたら泣いちゃうくせにぃ」ツンツンツンツンツンツン
ミクル:
「うざっ、うざい!いいからとっとと着替えてお風呂に入ってこいこの万年変態発情期!!」
シグマ:
「ミクルも一緒にどお?」
ミクル:
「血を一滴残らず搾り取っていいなら入ってあげるよ」
シグマ:
「んー、これがカニバリズムってやつ?君と一心同体になれたらそれはそれで嬉しいんだけどほら、血液はどうだか忘れたけど体内の細胞ってほとんど秒単位で死んじゃうじゃない?ってことはおれがミクルの血となり肉となったところで次の瞬間御陀仏ってのもねぇ、おれがいなくなったらミクルは誰が守るんだろう」
ミクル:
「別に一人で生きていけるさ。あなたに提供してもらわなくても人の血なんてその辺にあるし」
シグマ:
「えっミクルの口に泥みたいに汚いものが入るの?嫌だよそんなの死んでも死にきれない」ぎゅううー
ミクル:
「だーっ、内容的に変わらないでしょうがっ」
シグマ:
「ダメだよミクルの血となり肉となるのはやっぱりおれの血でないとダメなんだ。ミクルが綺麗で居続けられるのは世界で一番君を愛しているおれの血が全身を守っているからなんだよっ」
ミクル:
「うわわあっ、想像したらなんか痒くなってきた!」
シグマ:「だからねミクル、おれだけ殺すのはだめ。死ぬときは一緒に死んであげるからぁ」
ミクル:
「うっぜ、このありがた迷惑というかただの迷惑な戯れ言発言はどうにかならないのか」
シグマ:
「どうにもならない、だっておれの愛情表現だから」
ミクル:
「これに一生縛られて生きるのかと思うと気が滅入る…」
シグマ:
「うんうん、ミクルは一生おれの腕のなかにいればいいんだよ。使い魔だなんて言ってるけどおれの存在自体がミクルを守るためにあるんだもの、ミクルはおれを愛すること以外は好きなことをして好きに生きればいい。おれが守ってあげる」
ミクル:
「……えらくかっこいいこと言うなぁ」
シグマ:
「本当?嬉しいな、おれミクルにかっこいいって言われるためにいろいろ努力してるんだから」
ミクル:
「へぇ、例えばどんな?」
シグマ:「例えば…そうだな」