秘め恋*story1~温泉宿で…~
「さっき、見たよー?
女の子達にナンパされてたね。」
「あ、いや、あれは。」
「酒井くん、モテるでしょ。
カッコいいもん。」
「そ、そんなことないですっ。」
照れた顔が、悶絶可愛い。。
「葉月さんこそ。きっとモテると思います。」
「ふふ。ありがと。でも、そうでもないの。
現にもしそうだったら、1人で寂しく旅行なんて来てないわよ?」
あーあ、男の1人や2人いたら、こんな女子力低下してないよ。
「葉月さん…」
可愛いじゃない優しい眼差しで酒井くんが私を呼んだ…
と、その時
「あー、酒井くんみっけ♪」
あのギャル達に見つかった酒井くん。
勢いで連行されていった。
大丈夫かな…
ふ、まぁ、いっか。
酒井くんまだまだ若いし、一晩だけの遊びがあってもおかしくないか。
東京のギャル達と羽目外しちゃえばいいんだ。
寂しい独り身のおばちゃんなんて放っておいてさ。
あーあ、私も部屋でお酒飲んじゃおっかな。
なぜか、自棄になってる自分がいて、ちょっと笑えた。