足跡の、その先に。
第六話
日奈多side
放課後。
「日奈多ー」
いつものように、翡翠が校門の前に立っていた。
そしていつものように、公園のベンチに座った。
「それでなー…って聞いてるー?」
「…翡翠、もうやめろよ」
「え…っ」
俺は、翡翠のほうに向きなおり、言った。
「どうして俺を縛ってる?」
「っ、あたしはただ日奈多が好きなんや!縛ってなんかない!」
必死になっていう翡翠。