足跡の、その先に。
2時間目、体育。
「やっぱ、暑いねー!」
「いくら秋と言ってもね」
男子はバスケ、女子はバレー。
あたしの体はこの程度の運動なら発作を起こさないから、普通にできる。
バレーは何年か習ってた経験もあるから、楽しいしね。
「てかさー、何あれ」
「ああ、しょうがないよ。日奈多キャプテンだったもん」
「へぇ…」
あたしと香奈の目線の先には日奈多。
日奈多達は、ゲームをしている。
「ガコンッ」
日奈多はバスケを中学ずっとやってて、キャプテンもやった経験がある。
だからさっきから点を入れ続ける。
幸樹も現バスケ部だから、負けじと点を入れる。