足跡の、その先に。



「夏生、ずっと一緒っていったじゃんか!!」


俺がそう言うと、夏生はまた悲しそうに笑った。


「あたしは、生きる、よ。日奈多の、中で。日奈多なら、忘れないって、信じてるから。

日奈多、今までありがと。

大好き、だよ…。


…ううん、違う」



「夏生っ!!」



「―――――」



「ピ―――ッ」


「12月18日午前10時3分32秒、ご臨終です」


「夏生――――っ」


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