足跡の、その先に。



「日奈多、お前何点入れた?」


「48」


「うわー!負けたー!!」


「当たり前だ、バーカ」


幸樹は悔しそうに頭をガシガシと掻く。


「夏生、試合ー!」


しばらく話していると、一人の女の子に呼ばれた。


「夏生、頑張れ」


「っ、うんっ」


あたしは、香奈と一緒にコートに立った。


バレーなんて久しぶりで、少しなまってたけど。


「夏生!!」


あたしにトスが上がり、素早く入る。


「ダンッ」


「ピッ」


あたしのスパイクは見事に決まり、その後の香奈のサーブや、経験者の女の子のスパイクで、点を重ねた。


「ピピーーッ」


結果は25対12。


あたしたちが勝った。


予想以上に疲れて、あたしと香奈はその場に座る。

< 16 / 165 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop