足跡の、その先に。
翌日。
「おはよ,夏生!」
「あ,おはよ…っ」
家を出ると,日奈多が待っていてくれた。
誰かと一緒に登校するなんて久しぶりで,待たれていると少し緊張しちゃう。
「あれ,日奈多髪切った?」
日奈多の髪は,うなじが隠れるぐらいだったのが,少し短くなっていた。
あたしがそう言うと,日奈多は照れくさそうに笑った。
「長かったから切った。でも,そんなに切ってないよ」
「そう?ずいぶん変わってみえたけどな」
「変?」
「ううん,カッコいい」