足跡の、その先に。
「それは「昨日の夜,のろけ聞かされたのよー!」」
「ちょっ,香奈!///」
「だって事実じゃない~」
ふふん,と笑う香奈。
昨日あたしは家に帰った後,日奈多に告白されたことを香奈に話した。
「櫻田,あんた夏生泣かしたら殺すからな!」
香奈は,ビシッと日奈多のことを指差す。
日奈多は一瞬,驚いた表情になったけど,すぐにニッと笑って。
「あるわけねーじゃん,ばーか!」
「お,いったな!」
「おう!!」
その一言があたしにどれだけ力をくれたか。
あたしはとても嬉しかったんだ―――。