足跡の、その先に。


「俺、夏生のこと好きだから、泣かしたら許さねえぞ」


「っ?!今なんて…」


「俺は夏生が好きだ。お前が迷ってる間に」


グイッと手を引かれ。


「俺が夏生を笑顔にする」


ぱっと離された手が、パタリと机に落ちる。


「俺だって…夏生が好きなんだ…っ」


どうしようもなく好きなのに。


どうして、どうして。





「俺は、バカか…っ」





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