南の空
プロローグ


神様は生きていく上で私たちにいくつもの試練を与える


「神様はできない試練は与えない」


それがママの口癖


どんなに泣き叫んでも
どんなにもがき苦しんでも


あたしが生きている限り必ず"明日"はくる


呼吸をすることが生きることがこんなにも難しくそしてどれだけすごいことなのか


それをまだ分かっていなかった


人と関わること

人と親しくなること

人と関わったうえで辛いこと苦しいこと嬉しいこと楽しいこと

人を好きになる気持ち

人を愛すること


生きているうえで感情というものは欠かせなくて

その感情は生きているうえで心が張り裂けそうなくらい時に私の邪魔をする


でも私は知った

人を愛することや人を信じること

それは神様がくれた人に生まれてきたことへのご褒美だったってことを


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