南の空

いつものように19時半に出勤をしてヘアメイクへと向かう


「おはようございまーす」


「おーおはよ。しほ、太ったんじゃねーか?痩せろよ」


しほとは私の夜の世界での源氏名


「えー?そうですか?そんな変わらないと思うんだけど…」


「いや太った。腕とかぶよぶよじゃん。ね、みきちゃん」


みきちゃんはオーナーのやってる系列のキャバクラ店専属のヘアメイクさん


何かあると時々みきちゃんにヘアメイク中に相談をしていた


「そうかな?あんまわかんないけど」


「いやー太っただろ。痩せてこい」


「わかりましたー」



確かにここ最近お腹に入れてると言えば仕事の日は酒かおつまみかで休みの日にはがっつり食べていた


でもそんなに自分では変わった気がしていなかった


だからオーナーの言葉は右から左へと流していた



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