南の空


「あー佐々木さん!いつもご指名ありがとうございます。またきてくれてありがとうございます」


「いやいいの!今日は連れもいるからさー仲良くしてあげて?」


「なーにー?いつも接待とかでは使わないのに!珍しい!」


「今日はね、特別!仕事での取引先でもあるんだけど、たまたま高校時代の同級生だったんだよ。こうゆうとこ来たことないみたいだから優しくしてあげてね」


「えーそうなの?じゃぁとりあえず名刺渡しておきますね!しほっていいます。佐々木さんにはお世話になってます」


「よろしくね、しほちゃん。僕は…」


そういって『高木健一』と書かれた名刺を渡され、会話がスタートした


佐々木さんはこの世界に入って初めてのお客さんだった


まだ何も知らない失敗だらけの私にすごくよくしてくれた



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