黒豹〜Black Panther〜








「……あっれ~?焔先輩と祥先輩!!何してんすか?」



また、なんか来た……。
今度は、子犬みたいな男の子が"先輩"と呼んで私の目の前にいる二人の男の元に走ってくる赤髪くん。



この人達……先輩だったんだ。



「……あっ、蒼矢。お前にしてはいいタイミングで現れたね」



赤髪くんの肩をポンポンと軽く叩いていう銀髪の人。




「……え、あの……どういう意味っすか?」



そんな銀髪くんに戸惑いを見せる赤髪くん。
まぁ……そうだよね。
てか、今のうちに逃げていい?




「あの女が逃げねぇーように見張れ。そして、放課後ここに連れて来い」



私に人差し指を向けてくる金髪くん。
その指を辿って私を見る赤髪くん。



「……あれ、隣のクラスの子だー!!」



隣のクラスなんだ……全然知らなかったよ。
自分のクラスさえ危ういのに他のクラスなんか気にしてられないし。



あぁ、でも……隣のクラスで人気な子ってこの子か。
納得かも……何ていうか、かっこいいけど可愛い感じだし。




「どっかの女のせいで昼飯食う前に萎えたんだよな」




「…………」




私を見下ろしながら言う金髪くん。
ごめんなさい……ていうか、お昼なんか食べる気なかったけど私も食欲失せたよ?
ていうか、頭を洗いたい……。






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