ほころぶ桜の花
作戦
『見せてあげる。僕が———ここから出してあげる』
あの日から1週間が経つ。
「意味わかんない」
時間が経てば経つほど、あの出来事が嘘のように感じる。
あの後————…
『絶対キミを外の世界に連れ出してあげる』
そう、約束してくれた。
そんな彼の言葉に、
『期待しないで待っておくよ』
そう言った。
だってそうじゃない?
期待して、裏切られて悲しくなるのは私なんだから。
だから…期待しない。
自分で何とかするんだ。
絶対ここから出るんだから。
そして今日も、仕事が始まる。