ほころぶ桜の花
「なんで助けてくれるの?」



後ろを向いてる沖田総司に話しかける。

んー、と気のない返事をするとこう言った。




「気まぐれだよ」



………気まぐれ。



「他にあるかあると思った?だってそうでしょ?
……この中の世界しか知らなくて、必死に足掻いてるなんて可哀想だし」



………可哀想。



「暇潰しにはなるかなって」



………暇潰し。





わかってた。

そんなこと。




だってこの人はこの間知り合ったばかりの赤の他人だから。



でも、でもね………



「黙ってよ」

「何。君から聞いてきたんでしょ。」



黙って。
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