キスに秘められた大粒の涙
「鈴、大丈夫か?」


そう私に問いて、後ろから抱き締めてきた晃。


「俺が、眠気覚ましに顔を洗いに行かなかったら、こうなってなかったのにな…」


「晃のせいじゃないよ
私も寝過ぎなかったら、こうなってなかったし」


「確かに寝過ぎだぞ!!」


「え、今何時?」


「今は、12時過ぎじゃないか?」


「だからお腹空いてたんだー…」



ぐぅーとものすごい勢いでお腹が鳴った。


「寝過ぎとお腹が空いたのは関係ないだろ?」


「でも…お腹鳴っちゃった」


「立派なお腹だ!!!」



そう言うと、自分で言った言葉がおかしかったのか
急に笑い出す晃。




どこが可笑しいのよ。ふんっ。
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