キスに秘められた大粒の涙
次第に落ち着きを取り戻す晃。

さっきの晃は一体何だったのだろう…。
もう一人の晃が現れたんじゃないかって、少し心配になったけど、どこか安心している自分がいる。


「もう大丈夫だから」


「でも…」


「大丈夫だって言ってんだろ
気にすんな」


「うん…」


「コンビニすぐ目の前にあるし、寄って帰ろう」


「そ、そうだね」



私はただその場に立ち尽くすことしか出来なかった。


あんなにひどく怒るのは、やっぱり記憶が関係してるの…?


もう一人の晃が
私の前に出ようとしているの…?



ね、晃。



私は晃を守りたいんだよ?



晃の事が大好きだから。






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