キスに秘められた大粒の涙
そんな思いを胸に秘めながらも、今日の日課の学校を終える。

その後の授業なんか、全く集中出来なかったし…

まぁ、晃が作ったお弁当は完食したんだけどね!!


私は靴を履きかえ、急いで学校を飛び出した。


携帯で晃に電話をかけるが、一向に繋がらない。


今家にいるのかな…


そう思っていた矢先、晃から折り返しの電話が掛かってきた。


「もしもし、鈴どうした?」


「晃、今どこにいるの??」


「今どこって?それ言わなきゃだめ?」


「今すぐ晃に会いたい」


「ごめん
これからやることあるんだ」


「私がいたら邪魔?」


「うん、まぁな」


「そうなんだ…」


「まぁ、用が済んだらすぐ帰るから」「何してるの~?」


電話の先で夏海さんの声が聞こえた。


「そう言うことだから、じゃあな」


ッーッーッー


そう晃が言うと、一目散に電話が切れる。


そっかー。
今夏海さんといるんだね。


心配した私がバカだった…


晃なんかもう知らない。



私は、一粒の涙を流し
その涙を拭くこともなく、家に向かう。


家に帰っても、晃はいない。


別にいなくてもいいし…



あんな奴。
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