キスに秘められた大粒の涙
「もしもし?」


「あ、晃?」


「そうだけど…」


「あ、あのさ
桜道に行く約束覚えてる?」


「まぁ…」


「それで何時に行けばいいのか分からなくて電話したの」


「俺、お前に言っただろ
行けるか分からないって…
もしかしたら行かないかも」


「え?今日用事でもあった?」


「ないよ、ただそれだけ」


「そっか、分かった!
ありがとう」


「おう」


「うん…」



それから電話が途切れた。



晃来ないのかな…


来てくれるといいな。


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