キスに秘められた大粒の涙
時間ばかりが過ぎ、30分以上が経った。


やっぱり今日はもう来ないのかな?


そう思っていた矢先、見覚えのある声が突如聞こえてきた。


「鈴」


「あ、晃…
来てくれたんだ!!」


「やっぱり鈴来ると思った
俺、もっと前から来てたんだ!!
これから鈴を迎えに行こうと思ってたとこ!!」


「でも電話ではあんな冷たい態度をとっておいて?」


「あれは、まぁ…」


「勿体ぶらないで言ってよ!!」


「あれは、わざと
ごめん」


「ひどいよ晃
わざとには加減っていうのがあるの」



でも正直嬉しかった。


晃と久々に向き合って話せたから。
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