キスに秘められた大粒の涙
「何笑ってんだよ?」


「だって愛の告白みたいで、可笑しいんだもん」


「愛の告白なのにか?」


「冗談やめてよ!!」


「冗談じゃねぇって言ったら?」


「そしたら晃のこと嫌いになる」


「だろーな」


私のことを何度もお見通しみたいに、言うんだね。


「当たり前でしょ!!」


「まぁ、本気にしないがな」


「え、何で?」


「だってお前…」



だってお前って何だろう。


れっきとした"鈴"って名前があるのに…。


お母さんとお父さんが、産まれたばかりの私に付けてくれた名前だよ。




一生自分の名に誇りを持って、大切にします。
< 58 / 247 >

この作品をシェア

pagetop